転職活動で志望動機を上手く伝える際のポイント

 

 

「志望動機が上手く言えない」

「会社を選んだ理由を伝える際に意識すべきことは?」

という疑問を抱えている転職者の方も多いのではないでしょうか。

 

新卒の就活と同じように、転職するときも志望動機が重視される点は変わりません。

マイナビの調査によれば「企業が中途採用で最も重視する点」のトップに職務の経験、次に志望の動機がランクインしています。

なので、「なぜ我が社に入りたいのか?(他ではダメなのか)」を明確にしておくことが必要不可欠です。

また、当たり前ですが企業は仕事に対してやる気がある人材を求めます。

そのため、動機がきちんとしているか否かはそのまま「会社・仕事への熱意」につながります。やる気を表現するためにも、志望している会社の事業内容のリサーチは抜け目なく行い、「志望動機」に深みを加えておくことが必要です。

 

 

この記事では転職での志望動機の伝え方と転職活動で志望動機を伝える時のポイントを詳しく説明します。

「志望動機が上手く言えない」「志望動機を伝えるときに意識するべきことを教えて欲しい」といった悩みがある人はぜひ参考にしてもらえればと思います。

 

転職活動での志望動機の伝え方

転職者は就業経験があるので、面接での伝え方は新卒の就活活動とは少し異なります。パターン別にまとめました。

 

新卒の就職活動のパターン

「会社に入って何をしたいか(具体的に)」

                    ↓

「なぜそれをやりたいと思ったのか(体験)」

                    ↓

「達成するためにどんなスキル・能力があって、どう貢献できるか」

 

基本的にはこのような流れで説明しますが、新卒でスキルがある人は少ないので、それよりも仕事への熱意が重視されることになります。「やりたいこと」「やりたいと思った理由」がしっかり考えられていて、それに会社の事業内容がマッチしていれば採用率はぐんと上がります。

 

具体例)

「マーケティングで御社のカップラーメンをワールドワイドに売り出したい!」

                    ↓

「ワーキングホリデイで台湾に行ったとき、メイドインジャパンのカップラーメンの味に何度も感動したから、世界どこにいても食べられるようにしたい!」

                    ↓

「英語・中国語が話せるので、現地の代理店候補にしっかりと営業できます」

 

それに対して「転職活動」ではどのようになっているのでしょうか。

 

転職活動のパターン

「前の仕事を辞めた理由」

          ↓

「入社して何をしたいか(具体的に)」

          ↓

「なぜそれをやりたいと思ったのか」

          ↓

「前職でのスキルを活かしてどう貢献できるか」

 

新卒と比べると転職者は「前職を辞めた理由」「前職でのスキルを活かしてどう貢献するか」を求められる点です。

学生とは違い、転職者は経験があるので「前職」をベースにした質問が必然的に多くなります。

今一度、前職での実績・スキルを洗い出して転職先の企業でどう活かせるのか考えておきましょう。

具体例)

「中国語を活かすことができない会社だったからです。」

                    ↓

「御社カップラーメンの、中国におけるマーケティング戦略に携わりたいです。」

                    ↓

「前職で中国に出張したとき、日本製のカップラーメンの味に何度も感動しました。都市部だけでなく中国全土に広げたいと思いました。」

                    ↓

「持ち前の中国語と駐在経験を活かして、現地の代理店候補に対し積極的に営業をかけることが可能です」

 

転職活動で志望動機を伝える時の3つのポイント

志望動機の枠組みが決まったら、志望動機をうまく伝えるコツを身につけましょう。転職活動で志望動機を伝える際のポイントをまとめました。

 

退職理由と転職先の志望理由に一貫性をもたせる

できるだけ「前の会社を退職した理由」と「転職先の志望理由」に一貫性をもたせることで、人事に仕事への熱意や志望度の高さを伝えることができます。

 

例えば、前の仕事を辞めた理由が、大手企業でコンプライアンスやレギュレーションが厳しく、もっと柔軟な社風の中で仕事をやりたいと思ったからだとしたら、転職先としてベンチャー気質の柔軟な社風の企業を選ぶ理由は誰しも納得できます。

しかし選んだ企業がさらにお堅い大手企業だと、人事も「うちは更にコンプライアンスやレギュレーションに厳しいけど大丈夫か?」と不安になってしまいます。

 

このように、退職理由ちと転職先の志望理由には一貫性をもたせることを意識しましょう。

 

「入社後にどう活躍できるのか」を具体的にイメージさせる

前の職場の業務で培った実績・スキルなどを活かして、あなたの活躍する姿を具体的にイメージさせましょう。

 

異なる業種に転職する場合でも、同職種であればそのまま活かせるスキルがたくさんあるはずです。

例えば「自動車部品メーカーの営業職」から「医療メーカーの営業職」という、異なる業種でも同じ営業職に転職するパターンであれば、前職で営業をする際に工夫したことや意識したことなどを再度思い出しノートにまとめ、志望先の企業でどのように活かせるのかを考えておきましょう。

 

また、異なる職種に転職する場合でも「ビジネスマナー」「ITスキル」「コミュニケーション力」「組織マネジメント力」などはそのまま活かすことができます。

「未経験分野ですが頑張ります」の一点張りではなく「未経験分野ですが○○の経験・スキルがあるので御社でこのようにお役に立てます」という熱意のこもった志望動機を伝えるようにしましょう。

 

オンリーワンの理由を志望動機に盛り込む

新卒での就活もそうですが、なぜその企業を選んだのかというオンリーワンの理由を必ず志望動機に盛り込むようにしましょう。

 

例えば「御社の医療機器を上手くマーケティングして世界に広げたい」と伝えるだけでは、競合他社の医療機器でも良いのではないかと思われてしまいます。

企業への志望度の高さをしっかりとアピールするためには、その企業の製品やサービス、組織の特徴だけでなく、さらに競合他社も徹底的に比較して、その企業の特有の魅力を見つけておきましょう。

 

・悪い例

「メイドインジャパンの医療機器を上手くマーケティングして世界に広げたいです。」

 

・良い例

「御社の医療機器のフルオート診断は扱う人のユーザビリティを第一に考えられており、老若男女誰でも簡単にオペレーション可能という点が魅力的だと感じました。私自身、以前病院で勤務していたこともあり、難しい医療機器のオペレーション方法を覚えるのがとても大変だった記憶があります。しかし、御社の製品のようにユーザー目線第一で作られている素晴らしい製品がワールドワイドで普及すれば、オペレーション方法を覚えるのに苦労する人を減らすことが可能です。なので、私はマーケティング部署に入り、御社のユーザビリティの高い医療機器をワールドワイドに売り出していきたいです。」

 

このように、その企業にしかない魅力を志望動機に盛り込めば「本当にうちの会社に興味があるのだな」と感じさせることができます。

 

転職活動で志望理由を伝える際は、最低でもこの3つのポイントを押さえるようにしましょう!

 

 

転職活動では、新卒の就職活動と違い、前職でのスキルをどのように活かすつもりかを説明することが大切です。また、入社後の具体的イメージを持たせることやその企業独自の魅力を語ることで、より印象的な志望動機にすることができます。今回ご紹介したコツを抑え、転職活動に生かして下さい。